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粕本集呆の馬事放言

「粕本集呆の辛口一献」に替わるカスPこと粕本集呆の新ブログ。主に競馬関連中心ですが、ニコマス活動再開も企図しております。

謎の新人(?)騎手・田村直也

7月13日、NAR(地方競馬全国協会)が、平成28年度第1回調教師、騎手免許試験の合格者を発表したのですが、夏の第1回は主に東海、近畿、四国の調教師並びに調教師補佐(調教助手のようなもの)、騎手の合格者を発表します。笠松の花本、湯前両騎手の調教師転身については以前ちょっと触れましたが、騎手の方は、藤田菜七子ブームも手伝ってか、名古屋の宮下瞳騎手復帰に注目が集まっている…のですが、もうひとり兵庫(園田)で騎手になる人がいる。田村直也。31歳。

私はあまり園田の騎手に詳しくない。宮下瞳や、昨年同じく名古屋に復帰した加藤誓二、尾崎章生同様、一度引退しながらカムバックしたクチかなと思ったのですが……どうも過去、園田はおろか他でも騎手をやっていた形跡が見当たらない。厩務員からの転身だそうですが、園田は移籍にせよ復帰にせよ、一年間は厩務員をやらなければならないという独自のルールがある。荒尾競馬廃止の際、同競馬場のベテラン尾林幸彦騎手が、園田で厩舎を開業している弟の尾林幸二師の元で再デビューするという話もあったのですが、1年間の厩務員義務がネックで結局現役引退することになった。年齢的なものがあり、晩年は減量に苦労していたらしく、1年間慣れない土地で慣れない厩務員をこなしてまで、馬乗りを続けようとは思わなかったようです。それでも他場のように移籍即騎乗できるとしたら、尾林騎手も「もう一年だけやって、最後に華を咲かせてみようか」という気になったかもしれない。川原正一は特例で期間が半年になったのですが、代わりに残り半年間は1日の騎乗が4鞍と限定された。

この園田ルールに何の意味があるのか、私にはよくわからない。金科玉条かと思えば、川原の際はあっさり緩和するところは、余計意味がわからない。ルールの是非はともかく、騎手が厩務員からの転身であることは、教養センターを経た新人のデビューでない限り、園田では当然となる。でも、ここで話を戻すのですが、田村は過去騎手だった記録がない。ということは、笠松の山下雅之同様、教養センターという正規の教育を受けずにデビューということになるのでしょうか?山下は模擬レースすら経験ないまま、いきなり実戦に放り込まれ、いきなり逃げ切りで勝ってしまったのですが、田村も同じなのでしょうか?山下は確か29歳のデビューでしたが、田村は31歳のデビュー。果たしてどういうデビューになるのか、非常に気になる。

所属する田中範雄厩舎は園田でも上位ですが、おそらく田村はこの田中厩舎で厩務員をしていたのでしょう。田中厩舎がバックアップしてくれるのか?ちなみに山下は所属していた後藤保師(故人)が、騎乗馬は自分で厩舎を回って獲得しろと半ば突き放した。そのくせレースはしっかり見ていて後で説教ばかりだったので一時期反撥もしたようですが、これが結果として山下を短期間で騎手として大きく成長させました。

デビュー前の山下もそうだったのですが、どこも田村を採り上げているメディアがなく、謎に包まれている。平原が調教師補佐に転身するので、入れ替わりとなるのですが、平原より2歳若いだけの31歳の新人騎手、果たしてどんな活躍をするのか?

 

地方は中央と異なり、競馬学校卒業(移籍は別として)が騎手になる絶対条件ではないし、試験は課されるけれど、中央ほど復帰のハードルは高くない。ただ、競馬場間の移籍は容易ではない。これが自由になると、腕の立つ騎手がこぞって賞金の高い南関に移籍してしまうというのが目に見えてしまうのですが、笠松や高知のように乗り手不足に悩む競馬場がある一方で、南関では多くの若手が腐っている。期間限定騎乗という制度がだいぶ普及してきたけれど、若手に限定して移籍を緩和できないかなと思うのです。

7月の笠松開催は12レースで、9~10頭立てのレースが大半(フルゲート10頭)。7月は開催日が少ないから出走馬が確保できるというのもあるのですが、名古屋の騎手が何人か来るにしても13人の騎手(花本、湯前を除く)でフルゲートに近い12レース回していくのは大変。これで負傷欠場の騎手が複数出たら、一時の高知が荒尾、福山の騎手に来てもらったような緊急事態にもなりかねない。フルゲートが12レースなんて今だけで、そのうちまた6~7頭立てのレースが中心に…なったらこれはこれでダメだし。そのうち騎手の確保は笠松にとって吃緊の課題になりそうです。