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粕本集呆の馬事放言

「粕本集呆の辛口一献」に替わるカスPこと粕本集呆の新ブログ。主に競馬関連中心ですが、ニコマス活動再開も企図しております。

今年の九州産馬の雄はひと味違うか?

中央競馬

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日曜日の競馬の結果

中央新潟「新潟記念」…アトモスP 馬連1,990円的中(6点)/モリアテ教授 ハズレ

1着 17番アデイインザライフ(2番人気)

2着 14番アルバートドック(1番人気)

3着 12番ロンギングダンサー(9番人気)

 

混戦の極みと目された新潟記念は、「混戦ほど結果は堅い」という格言通り、1番人気と2番人気のワンツーで、横山典弘中央全競馬場重賞制覇となりました。とはいえ1番人気と2番人気の馬連で1,990円というのは、如何に人気が分散していたかということ。

アデイインザライフを本命に挙げ、馬連を的中させたアトモスP、ではなくてアトモス獄長、おめでとうございます。

 

一方、裏開催の小倉2歳S、九州(鹿児島県)産馬のカシノマストが3着入線。九州産馬というと、一部の血統評論家なんかが、常々九州産馬が弱っちいくせにひまわり賞(2歳九州産馬限定OP)勝ちの本賞金で2歳重賞や2歳GⅠに出てくるから、良血の有望馬が弾かれて出られないなどと文句たれていましたが、今回のカシノマストは人気薄ではなく4番人気でした。デビュー前からこれは走ると思われていたのか、九州産馬限定ではない新馬戦でデビュー。6番人気で勝利。次の2歳OP戦、フェニックス賞は7頭立てとはいえ3番人気に推され2着。3戦目がはじめての九州産馬限定戦のひまわり賞だったのですが、単勝1.4倍という一本被りで、2着テイエムヒッタマゲ(小倉2歳Sで14着)に1.2秒差つけて圧勝。これらの実績を買われての4番人気。

荒尾競馬ファン残党としては、佐賀競馬に移った「霧島賞」や「たんぽぽ賞」を買うこともなく、九州産馬にかつてほどの思い入れはないにしても、まったくどうでもいい存在でもない。判官贔屓も手伝って、「〇上学それ見たことか」と高らかに笑えるかというと…実のところ、私も、10番人気の2着馬は買えたとしても、この馬は買えるかどうかかなり微妙でした。というのもローテーションがひどすぎる。ほぼ1カ月で4戦という〇ースケアのお株を奪う酷使ぶり。前走からは連闘なのです。最後はダイイチターミナルの、あんまり大したことない末脚に屈して連対を逃しましたが、これは押せ押せの強行軍のうえ、着狙いではなく勝ったレーヌミノルに真っ向勝負を挑んだ結果。レースを見て、レーヌミノルを負かそうとした意気が認められたのはこの馬くらいで、鞍上の川須の積極的な騎乗を褒めたい半面、馬のローテを考えれば蛮勇という気もしないではない。ただこれは陣営がひどいというよりも、JRAの番組編成がおかしい気がする。ひまわり賞の翌週が小倉2歳Sなのです。

前々から気になっていたのですが、ひまわり賞の勝ち馬は小倉2歳Sには出てくるな、と言わんばかりの編成のような気がするのは私だけでしょうか?カシノマストについては、2戦目のフェニックス賞(8月13日)から小倉2歳S(9月4日)に出ればよかったのであって、ひまわり賞が余計だと思われるかもしれない。

しかし九州馬主協会のパンフレットが記すところによると、ひまわり賞について…

 

―この小倉にしかない。九州産2歳しか走れない、いわば九州のダービーにもっと注目してもらえないだろうか。九州のファン、馬主の良い所は、競馬界の辺境であり田舎者である事ではないだろうか。そんな頑固な田舎者の九州ナショナリズムを、「ひまわり賞」に向けて盛り上げるのである。出走馬を充実させ、情報を大量に発信する。俺たちの九州産。俺たちの代表馬。ここを勝ち上がった馬が、九州の代表として中央に戦いを挑む。多勢に無勢、いわば赤壁の戦い、または桶狭間の戦いである。

(2009年・九州馬主協会パンフレットより)

 

カシノマストのオーナー・柏木務氏は九州馬主の大将格。今年の九州産馬の中でも傑出したこの馬を、九州馬主たちが「九州のダービー」とまで銘打ったひまわり賞に出さないわけにはいかない。戦略的に見ても、ここで得られる本賞金は水〇学や〇部幸太郎が何と言おうと、「中央に戦いを挑む」ためには必須であり、確勝に近いカシノマストとしては出ない選択肢はなかったのです。フェニックス賞2着でも、OP戦なので本賞金は加算されず、他の1勝馬と抽選を争うことになる。

カシノマスト以前にひまわり賞から小倉2歳Sに連闘で挑んだ馬は、2009年パリスドールで9番人気4着。しかし一般馬相手の善戦もそこまでで、以降はまったく振るわず、荒尾競馬移籍後ですら馬券に絡むことができなかった。ラストランは、2011年12月23日。荒尾競馬最後の日で最後の重賞「肥後の国GP」9番人気10着の殿負け。

限られた小倉の夏開催、番組編成も難しいかもしれませんが、小倉2歳Sひまわり賞の間をもうちょっと空けられないものでしょうか。九州産馬のチャンピオンにとって最初の中央の関門は、地元九州の2歳重賞が最も相応しい。そこで掲示板辺りまで善戦できれば、以降2歳の大きなレースにに出てきても「九州産馬限定のひまわり賞の賞金で割り込んできやがった」と言われることもないし、小倉2歳Sで通用しなければ、陣営も分をわきまえる。そのためには幾らか間隔を空け、ひまわり賞勝ち馬が無理なく小倉2歳Sに挑めるような環境が欲しいところ。

 

カシノマストは父キャプテントゥーレで母父スキャン。父はアグネスタキオンエアトゥーレの間にできた筋金入りのお坊ちゃま。2008年皐月賞の他に重賞3勝。まだ種牡馬としては新顔で評価できませんが、産駒にこのブログでは時折名前が出てくる笠松のメガホワイティがいる。母父スキャンは産駒に小倉の帝王・メイショウカイドウアイビスサマーダッシュを勝ったケイティラブがいますが、基本短、中距離のダート血統で、活躍馬の大半は地方馬。来年以降、芝で伸び悩んだらダートで使ってみるのも手かもしれません。

神野牧場生産で2016年九州トレーニングセールで柏木氏が購入。自家生産馬ではないよう。また、キャプテントゥーレの供用地が日高なので、所謂「持込馬」で、父母ともに九州で繋養されているという純粋な九州産馬ではない―その意味ではテイエムオペラオー産駒であるひまわり賞2着テイエムヒッタマゲも同じ。ただ、2015年時点で九州で繋養されている種牡馬は7頭。アラムシャー、ストームファーム、ストラヴィンスキーダノンカモンダノンゴーゴーダンツシアトル、ミスキャストという状況。中央で戦っていくには「持込」も仕方ないか。

これまでのひまわり賞勝ち馬の多くは、秋以降中央馬相手に手も足も出ないまま消えていった。ただ、カシノマストが連闘で4番人気に挙げられたのは、ひまわり賞圧勝だけが理由ではないはずです。中央ファンはひまわり賞をどれだけ圧勝しようと、所詮九州産馬の中だけとしか捉えない。それ以外にどこか光るものを感じ取ったからに違いない。カシノマストの今後について、個人的には朝日杯FSは見送って欲しい。従ってそのトライアルもパスするということで今年いっぱい全休して成長を促す。そして年明けのシンザン記念辺りに出てきて欲しい。血統的にクラシックディスタンスはちょっと厳しい感があります。クラシックへの色気は出さない方がいい。シンザン記念で手応えあればNHKマイルCを目標にすればいいし、そうでなければダート路線に転じるのも手。ダートなら距離的に幾らか融通がきく気もします。