粕本集呆の馬事放言

「粕本集呆の辛口一献」に替わるカスPこと粕本集呆の新ブログ。主に競馬関連中心ですが、ニコマス活動再開も企図しております。

キタサンブラックは幻の「凱旋門賞馬」

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日曜日の競馬の結果

中央東京「天皇賞秋」…カスP ハズレ/逆神の権兵衛 ハズレ

1着 7番キタサンブラック(1番人気)カス〇 権◎

2着 2番サトノクラウン(2番人気)カス▲ 権〇

3着 8番レインボーライン(13番人気)

菊花賞同様極悪馬場になりましたが、1、2着に限れば人気馬で決着。サトノクラウンについては、宝塚記念勝ち馬であることだけでなく、重馬場適性があるということも加味されての人気だったでしょう。一方、キタサンブラックは1番人気に推されましたが、マスコミは意外にも本命が思ったほど多くなく、サトノアラジン等第3の馬を指名しては多くが撃沈。素人ながら私もそのひとり。これは宝塚記念の不可解な負けと重馬場が未知数だったこともあるでしょう。

宝塚記念でのキタサンブラックの敗因は不明で、陣営は「大人し過ぎた」とか、宝塚記念に至るまで使い過ぎたと述べていましたが、一度の大敗をきっかけに馬が全然走らなくなってしまうことがある。牝馬に多く、かつての牝馬クラシック三冠スティルインラブや、二冠プラスエリザベス女王杯メイショウマンボがそうなのですが、宝塚記念キタサンブラックももしかして…と思わせる大敗でした。

これは飽くまで私個人の見解なのですが、最初にゲートにぶつかって出遅れたことが、逆にキタサンブラックにとって良かったのではと思わなくもない。これまでとまったく違う展開が、逆にこの馬の闘志を駆り立てることになったのでは。そして極悪馬場で、各馬内を走るのを避けたことが、出遅れたキタサンブラックにとって好都合になった。島田明宏氏の文だったか、武豊は返し馬でこの馬場でも大丈夫と踏んだそうですが、外の方が馬場が良いといっても、内よりはマシという程度。ここまで悪くなると内も外もへったくれもない。菊花賞の回想で述べたのですが、あまりに馬場が悪くなると、重馬場適性ですらリセットされて、良馬場同様純粋に馬の能力で決まってしまうのです。その点内々の経済コースを通ったキタサンブラックは、外を回した他馬より却ってスタミナの損耗を抑えられた。勝ちタイム2:08:3は天皇賞秋が2000メートルで試行されてから最も遅い…というか、速さではそのうちレコード更新されても、遅さではよっぽどでない限り今回の上をいかないのではというほど。次が1991年の2:03:9で、そのときも不良馬場でした(勝ち馬はプレクラスキー)。何でこんなに遅かったといえば、おそらく重馬場適性が低い馬が集まったにもかかわらず極悪馬場という、罰ゲームのようなレースだったことと、先頭でレースを引っ張るかと思われたキタサンブラックが前にいないことで先行集団が戸惑い、手探り状態になってしまったことがあるでしょう。そんな中、内がガラ空きであるのをいいことに、武豊は無理なく徐々に捲って位置を押し上げることができた。おそらくそれほどダメージはないでしょう。むしろ直線デムーロが必死でキタサンを捕えようとしたサトノクラウンの方がレースでの消耗が大きいかも。キタサンは3200メートルの天皇賞春や菊花賞を勝っているだけにスタミナ豊富ですが、サトノは2400メートルのダービーで3着だったり、香港ヴァースを勝ってはいますが、菊花賞を回避して天皇賞秋に向かったり、ステイヤーレースは避けている。

これだけの馬場を苦にしなかったということは、今年サトノダイヤモンドが苦しんだ凱旋門賞の馬場でもいけたかもしれない。宝塚記念の謎の大敗と、オーナー北島三郎氏の体調を考えて海外渡航は見送り、今年いっぱいで引退ということでロンシャンでキタサンブラックの走りを見ることは叶わないのですが、もしかしたらこの馬は凱旋門賞を勝てていたかもしれない。幻の凱旋門賞馬ですが、こういった”if"も競馬のロマンでは?

私の本命グレーターロンドンは、直線半ばで力尽きた。距離的は何とかこなせると思ったのですが、陣営が道悪を歓迎しなかったように、直線で脚を伸ばすだけの力を道中で馬場に奪われていた。あと、サトノアラジンは雨自体がダメだったよう。かつてシルクフェイマスという馬がいて、この馬も顔に雨粒が落ちてくるだけでやる気を失う馬でした。そういえば最近「シルク」の冠名を見ないな、と思ったら、クラブがもう所属馬に冠名をつけるのをやめてしまったようで。