粕本集呆の馬事放言

「粕本集呆の辛口一献」に替わるカスPこと粕本集呆の新ブログ。主に競馬関連中心ですが、ニコマス活動再開も企図しております。

エリザベス女王杯の勝利で知ったミルコ・デムーロの苦悩

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正解はこちら(写真提供:モリアテ教授)

 

日曜日の競馬の結果

中央京都「エリザベス女王杯」…カスPハズレ 逆神の権兵衛ハズレ

1着 5番モズカッチャン(5番人気)権×

2着 4番クロコスミア(9番人気)カス△

3着 10番ミッキークイーン(3番人気)カス〇 権▲

 

ルメールがヴィヴロスと秋華賞馬ディアドラで前者選んだため、ディアドラの鞍上が空き、そこに、桜花賞から紫苑Sまで5走同馬の鞍上であり、前走クロコスミアで府中牝馬Sを制した岩田が入る。空いたクロコスミアに跨ったのが、かつてモズカッチャンをオークス2着に導いた和田竜二でした。和田はローズSでラビットランに騎乗し勝利したのですが、ローズSのとき、和田がラビットランを選んだのかモズカッチャンを降ろされたのか…?普通に考えればよっぽどの事情ない限り、オークス2着馬を蹴って500万条件を勝ったばかりの馬を選ぶことはなく…今回モズカッチャンでエリザベス女王杯を制したミルコ・デムーロの言葉で、改めて和田がモズカッチャン主戦の座を降ろされたことがわかりました。

女王の座まであと一歩のクロコスミアから、その座を奪い取ったデムーロは、和田に「ごめんなさい」と謝ったとか。インタビューでも、2着馬クロコスミアの鞍上が和田だったことに振られると、「悲しいです」とコメント。この言葉は、和田に対する思いやりと捉えられていますが、一方でこのレースに限らず、現在の自身の苦しい立場を吐露した言葉でもあるのです。

クロコスミアをデムーロ騎乗のモズカッチャンが破ったことを「ドン退き」だったと感想のコメントを下さった方がいましたが、私はというと、遡ること2レース、ローズSで和田騎乗のラビットランが勝ち、デムーロのモズカッチャンが7着に敗れたのを見て「それみたことか」と陣営(デムーロではない)を嘲笑しました。

若手やどちらかといえば地味な騎手が条件馬を地道にオープンクラスまで押し上げたところで、大きなレースで外国人騎手に乗り替わりになってしまう。確かにライアン・ムーアら上手い外国人は大勢いる。でも、向こうのシーズンオフに高額なジャパンマネーを求めて一時期だけやってくる、馬を育てる気もなくそのときだけ勝てばいい外国人騎手に美味しいところだけ持っていかれてしまうのは釈然としないし、碧い目の外国人にすぐ飛びつく陣営も陣営。これじゃあ大舞台に弱い中途半端な若手しか育たないのも納得。そういえば〇〇って伸びかけていた若手いたけど、どこいったんだ?というのも結構ある。

ルメールデムーロ兄はJRA所属の騎手となり、通年で日本で騎乗するようになったから、他の外国人騎手たちとは違う。でも藤田伸二のように、横文字の騎手より武豊が勝った方が絵になるという感情的なナショナリズムも厳然と存在する。武豊でさえ、最盛期は「強奪」とか揶揄されたし、エージェント制の弊害で一部の騎手にばかり有力な馬が集まるようになり、それが問題視されましたが、ルメールデムーロは更に風当たりが強い。未だジャパンマネーに群がる外国人騎手と同じに見られているし、現に過去はそうでした。このふたりは、母国で日本ほど稼げなくなったとか、母国の競馬事情とかありますが、それ以上に日本の競馬界に愛着を感じたから、異国に根を張ることを選んだのですが、明治時代初期の「お雇い外国人」に対するコンプレックスは、私も含めてまだ日本人の遺伝子から消えていない。

ルメールデムーロもそれを感じ取っていますが、任されたからにはプロフェッショナルとして当然ベストを尽くす。前方に和田のクロコスミアがいるとわかっても手綱を抑えるなんてことはできない。勝負の世界は非情に徹しなければならないとはいえ、ファンの判官贔屓と関係者の弱肉強食が混在する日本の競馬界で、「強食」側の、しかも「外国人騎手」という、こういった表現は適切でないかもしれませんが異分子の悲哀が、デムーロの「悲しい」というコメントから感じ取れました。

ちなみに私がモズカッチャンを切ったのは感情的なものとは一切関係なく血統から。

一方で、敗れたとはいえ和田のここ最近の活躍は特筆に値します。ちょっと前までは平場はともかく大レースでは、江田照男よろしく「忘れた頃の…」になりかけていただけに。それに引き換え、裏開催の福島記念に出ていた戸崎……前日の武蔵野Sに続いて連日やらかしてくれるとは。GⅠで人気を背負ったときの勝負弱さは目立っていましたが、まさかローカル重賞でも同じとは。

 

先週の木曜日の競馬の結果

笠松競馬「ラブミーチャン記念」…三連複820円的中(10点)

1着 9番チェゴ(2番人気)△

2着 8番バレンティーノ(5番人気)▲

3着 4番エグジビッツ(1番人気)◎

勝ちタイム 1:43:9(良)/昨年の勝ちタイム 1:43:2(ヤマミダンス・良)

コースレコード 1:38:4

エグジビッツは序盤から果敢に先頭に立ちましたが、岡部自ら苦しい展開に持って行ってしまった感は拭えない。「金沢シンデレラカップ」では逃げて押し切りましたが、100メートル延長しているし、逃げて勝ち続けるには頭ひとつ抜けたスピード能力を要する。一番要領よく立ち回ったのは佐藤友則鞍上のチェゴでした。この馬もスピードはあるといわれ、2番人気に推されましたが(私はここまで推されるとは思っていなかった)、笠松マイルの勝ち方のお手本のような騎乗でした。どうも気性的に難しいところがある馬のようですが、そんなところは今回は微塵も感じさせなかった。「グランダム・ジャパン」にこだわらなければ、おそらく次は同じ舞台の「ライデンリーダー記念」で、東海の牝馬のみになる分、相手は緩くなるかもしれませんが、レース後の佐藤のコメントからも、最大の敵は自身の気性となるかもしれません。

チェゴは笠松の馬とはいえ道営からの転入初戦。2着バレンティーノも道営デビュー。どちらもホッカイドウではデビュー戦こそ勝ったものの以降は頭打ち。その点ではエグジビッツと同じだった。意外だったのは、馬連馬単の配当が2,400円、3,840円と思ったほどではなかったこと。エグジビッツ(単勝1.4倍)の一本被りで、この馬が連を外せば馬単万馬券とはいわずとも50倍は堅いと思っていたのですが、先述したように道営でデビュー戦以降冴えなかったのはチェゴやバレンティーノと同じ。園田や金沢の重賞で好成績をあげた分メンバーの中では一番見栄えがするという程度で、それほど高い評価はされなかったか。マスコミは私同様エグジビッツひたすら推しだったのですが、むしろファンの方が冷静に分析をしていたのかも。